そうなんですね!もっと漢方について教えてください!
そもそも「漢方」は中国の伝統医療(中医学)が日本に伝わり、環境や日本人の体質に合わせて独自に発達してきたものです。
漢方といえば「漢方薬」を連想するかもしれませんが、実際の漢方の定義はもっと広く、鍼灸(しんきゅう)やツボなども含まれます。
また漢方には、人間は自然の一部であるという「天人合一(てんじんごういつ)」の考え方があります。
これは、身近にある自然のエネルギーを「生薬」や「食べ物」として取り入れて、人間に本来備わっている自己回復力を取り戻して体調を整え、健康になるというものです。
漢方の思想では、人間の体は「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」によって成り立っていると考えます。
西洋医学の視点も踏まえつつ、それぞれの特徴を見てみましょう。
健康を維持するには、この3つのバランスがとても大切です。
車に例えると、「血」はガソリン、「水」は機械の熱を冷ますラジエーター(エンジンの冷却装置)の水、「気」は最も重要な運転手に当たります。
ガソリンがなければ車は動かず、ラジエーターの水がなければ熱をもって故障してしまいます。また、運転手が暴走すれば車は事故に遭ってしまいます。
そのため日頃から体もメンテナンスが必要なのです。
では「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」のバランスが崩れるとどのような症状が起きるのでしょうか?
以下で、症状とその対処法についてお伝えします。
気に異常があると、気が不足してしまう「気虚(ききょ)」や、気が滞る「気滞(きたい)」が引き起こされます。
気虚は「運転手の元気がない状態」と比喩されることが多いです。
病気やストレスなどにより気が消耗すると気虚となり、体の抵抗力が落ちてしまいます。
気虚を感じたら…
消化がよく体を温める食べ物や休養を十分にとることが大切です。
消化を助けるかぼちゃ、しょうが、ねぎやスタミナのつく肉類、にんにく、うなぎがオススメです。胃腸に負担をかけないことが大切で、栄養があっても脂っこいものは避けます。
気滞は「運転手が居眠りをしている状態」と比喩されることが多いです。
ストレスや疲労が重なることで、気がのどや胸そして頭などに滞ると息苦しさやイライラを引き起こします。
気滞を感じたら…
気の流れを良くするハーブや、ストレスを解消する休憩タイムをとり入れましょう。気滞を補う食材は、ミント、セリ、大根、玉ねぎ、ピーマン、グレープフルーツ、サケなどです。
血に異常があると「血」が不足した状態である「血虚(けっきょ)」や「血」が滞った状態である「血滞(けったい)」が引き起こされます。
血虚は「ガソリンが不足している状態」と比喩されることが多いです。
エネルギー不足となり、顔色が悪くなる、立ちくらみを起こすなどの症状が出ます。
血虚を感じたら…
貧血を改善するビタミン類の多い野菜、レバーなど「血」をつくるものを積極的に食べましょう。血虚を補う食材は、鶏のレバー、にんじん、ほうれん草、黒豆、イカ、うなぎ、サケ、マグロ、牛肉、鶏卵などです。
血滞は「ガソリンが順調に流れず停滞している状態」と比喩されることが多いです。
冷えや便秘、ホルモンバランスの乱れにつながります。
血滞を感じたら…
香辛料を食事に取り入れ、軽い運動で血行を促し、まずは体を温めることが大切です。
「血」を巡らせる食べ物は、納豆、玉ねぎ、なす、にら、青魚、うなぎ、サケ、牛肉、黒砂糖、酢など。玉ねぎなどの香りある野菜や青魚は「血」を動かします。
水に異常があると、「水」が不足した状態である「水虚(すいきょ)」や「水」が滞った状態である「水滞(すいたい)」が引き起こされます。
水虚は「ラジエーターの水が足りずに車が熱を持った状態」と比喩されることが多いです。
胃の不調や過労により起こるとされ、肌荒れやカサカサ唇につながります。
水虚を感じたら…
食事に、水分を補う果物や野菜を取り入れましょう。水虚を補う食材は、トマト、アスパラガス、きゅうり、ほうれん草、豆腐などです。
水滞は「ラジエーターの水が滞っている状態」と比喩されることが多いです。
むくみや下痢などを招くほか、水滞が呼吸器に現れると咳、お腹に現れると食欲不振につながることも。
水滞を感じたら…
水分の取りすぎや冷えを避け、適度に運動をしましょう。水滞を補う食材は、あずき、大根、梅、りんご、とうもろこしなどです。
また、漢方の考え方(人間に本来備わっている自己回復力を活かして健康になる)は、体だけでなく肌にも応用できます。
漢方の製薬会社である私たちは、「人も自然の一部=天人合一」の考えに基づき、自然の力を肌に活かしています。
ドモホルンリンクルに配合しているのは、世界中にある数多くの自然原料から、厳選に厳選を重ねた約170種類。
無限ともいえる組み合わせの中から効果的なものを導き出し、年齢肌の悩みの根本にアプローチしていきます。
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大学院で薬学を専攻し、再春館製薬所に入社。「ドモホルンリンクル」の商品開発、研究に従事。永遠のテーマである漢方の自己回復力を科学する研究に責任者として取組み、自己回復タンパク(HSP)の化粧品への初めての応用に成功。2012年-2016年で漢方事業部で薬剤師として従事。その後現在は、老化研究所所長として、漢方理念を活かした研究に注力している。