ダイエット、メタボ予防に効果アリ! 無理なく続けられるスロージョギングのススメ

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ウレハダ編集部

ダイエット、メタボ予防に効果アリ! 無理なく続けられるスロージョギングのススメ

「美容と健康のためには、体を動かすことが大切」と頭ではわかっていても、なかなか重い腰が上がらない…と感じていませんか? やる気が起きない理由は、「運動が苦手」「道具をそろえるのが大変そう」「レッスンに通うのが面倒」など、さまざま。実は今、これらの理由を一掃する「スロージョギング」が注目を浴びています。

今回はスロージョギングの研究をしている福岡大学スポーツ科学部教授・田中宏暁先生に、その効果と方法をお聞きしました。

スロージョギングとジョギングの違いは?

「ジョギングは1時間に6.5~12キロのペースで走りますが、スロージョギングはもっと遅いのが特徴。早歩きやウォーキングよりもゆっくりしたペースが目安です。20~30センチ程度の自然な歩幅で、隣にいる人と会話ができたり、鼻歌を歌えたりするくらいの速さで走ります」

こんなにゆっくりしたペースで美容と健康に効果はありますか?

「腹部のぜい肉など、余分な脂肪が落ちるのでメタボリックシンドロームの予防につながります。そのほかにも体力がつく、生活習慣病の予防、免疫力を高める、脳の活性化、睡眠の改善、直腸がんと乳がんの予防など、数え切れないほどの効果が期待できます」

スロージョギングで注意することは?

スロージョギングは、ゆっくりしたペースで走るからこそ、いくつか走る際に意識したいポイントがあるといいます。注意点は以下の通り。

●着地は指のつけ根から

「普段、歩いたり走ったりするときは、かかとから着地する方がほとんど。しかし、スロージョギングでは、指のつけ根から土踏まずのあたりで着地をしましょう。踏み出すときも前に蹴り出すのではなく、地面を真下に押すようにします。その場で足踏みをしてみると、指のつけ根あたりで着地して地面を押すように蹴り上げているはず。これがスロージョギングの基本の走り方です」

●歩幅は狭く

「最初のうちは、ご自身の靴の幅=1歩分を基準にするといいでしょう。歩幅が広くなると膝を痛めるので要注意。いきなり走り始めず、その場で何回か足踏みをしてからスタートすると、狭い歩幅でも走りやすくなるのでオススメです」

●歩くようなペースで走る

「周りを走るランナーにつられてペースを上げてはいけません。息が上がってしまったり、鼻歌が歌えなかったりするようでは速すぎます。自分のペースを守って、ゆっくり走りましょう」

●1日30分以上、毎日続けること

「毎日続けることが重要です。30分連続しなくても、1日で何回かにわけても構いません。痩せたい人は、1分走って30秒歩く、というメリハリの利いた走り方がオススメです」

靴を、かかとが薄く動きやすいスニーカーにさえすれば、専用のウェアに着替える必要もないので、始めやすそう! こちらの動画もぜひ参考にしてくださいね。最寄り駅までの道のりや、ショッピングしている間などの「歩く時間」をスロージョギングにかえて、美容と健康のために体を動かしてみては?

※「スロージョギング」は、一般社団法人日本スロージョギング協会の登録商標です。

取材協力:福岡大学 スポーツ科学部教授 田中宏暁先生

福岡大学基礎研究機関身体活動研究所所長。医学博士。肥満や動脈硬化性疾患などの治療と予防に有効な運動処方を研究する運動生理学が専門。主な著作に『スロージョギング健康法』(朝日新聞社))、『スロージョギング入門』(PHP文庫)などがある。

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