ペットボトルにお湯を入れて、温めながらマッサージできる「温ペットボトルマッサージ」。前回に引き続き、日本経絡セルフケア協会の代表理事・薄井理恵さんに、体の悩み別のマッサージ法について教えてもらいました。
「深い眠りにつきたいときは就寝前、目覚めよくスッキリ起きたい場合は朝がよいでしょう。職場、オフィスでは肩こりや目の疲れが感じやすくなる午後、立ち仕事の方も同様に午後の休憩時間などに行うのが効果的です」
「パソコンやスマホのヘビーユーザーの間で急増しているといわれる『後頭神経痛』。この“第三の頭痛”とも呼ばれる症状の原因の多くは、姿勢の悪さとストレスです。これらの症状の緩和には、『温ペットボトル』による首のマッサージが効果的です」
季節の変わり目は、心身ともに負担がかかりやすい時期。そんなときも「温ペットボトルマッサージ」が効くのだとか。
「ストレスを感じやすい季節は、緊張し、情緒の安定が図りづらい時です。情緒不安定だと自律神経が不調になり、不眠の症状が出やすくなります。自律神経を調整して、安眠しやすくなるマッサージを取り入れるのがオススメです。また、ストレスを感じると首や肩がこる人も増えますので『温ペットボトル』を使ったマッサージを覚えておくとよいでしょう」
それでは、いよいよ「温ペットボトルマッサージ」を行いましょう。お湯がこぼれないようにフタをしっかり締めてくださいね。
肩は「温ペットボトル」の底を脇の下に当てる。脇の下が温まると肩こりが楽になる。首には「温ペットボトル」を横にして当て、首の後ろを中心に首回りを温める。
椅子の背と、背骨の間に「温ペットボトル」を縦にはさむ。上半身を椅子の背に押し当てるようにして背中を温めたり、ペットボトルを転がすように背中を左右に揺らしたりする。
うなじのくぼみにペットボトルの底を当て、首を傾けて軽く圧をかける。
ペットボトルの底の突起で、両足の指と指の間にある水かき部分8カ所を押す。
「温ペットボトル」をおなかの上に置いて寝るだけでOK。
就寝前に背骨の下に沿わせるようにペットボトルを縦に置く。背中がほぐれてぐっすり眠れる。
ペットボトルの底で、胸元にある「膻中(だんちゅう)」というツボを押す。「膻中」の位置は、左右の乳頭を結んだ線が交わる体の中心。
耳周りを温めると、顔色が良くなってフェイスラインもすっきり。
これから夏に向かうにつれて、冷たいものを飲んだり食べたり、冷房でも体は冷えます。そんなときには「温ペットボトル」のマッサージが活躍しそうですね。ぜひみなさんも試してみてください!
幼少時代から鍼灸師の母親のアシスタントとして鍼灸が身近にある環境で育つ。1992年、 松下幸之助氏などの鍼医を務めた故黒田嘉孝氏に師事。1994年、鍼灸師国家資格を取得。2010年、RIE鍼灸院&ナチュラルヒーリングプレイスを開院。2011年、かっさによるセルフケアの普及を目指し、一般社団法人日本経絡セルフケア協会を設立。「女性が心身ともに美しく、健康でいられるように」をモットーに国内外で活躍。著書に『気持ちいい! キレイに効く! 温ペットボトル経絡マッサージ』(KADOKAWA/メディアファクトリー)、『“なでる”だけのお手軽全身マッサージ ナチュラルかっさケア』(阪急コミュニケーションズ)などがある。
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