温まるのは足だけじゃない! 全身の血行促進に効く足湯のススメ

著者プロフィール画像

ウレハダ編集部

温まるのは足だけじゃない! 全身の血行促進に効く足湯のススメ

季節を問わず、冷えに悩む女性は多いもの。なかでもよく耳にするのは、末端の冷え。特に、心臓から離れている足元は気候や冷房の影響を受けやすく、慢性的な冷えをかかえやすい部位といえます。

足元の冷えを感じたときにオススメしたいのが「足湯」です。足湯のメリットや、温かさを保つコツを温泉療法専門医の早坂信哉先生にお伺いしました。

足湯ならではのメリットは?

「足元を温めるだけでも、全身浴と同じように体中に温まった血液が循環します。水圧がかからないので体への負担が少ないことがメリット。心臓や肺に疾患を抱えていても、安心して入浴できますよ。冷えが気になる方は1日3回程度浸かるのがよいでしょう」

足元の血流だけでなく、内臓部分の血行も促進するので、全身の冷え取りにも効果があるのだとか。

おうちで実践! 足湯のやり方

自宅で足湯を取り入れる場合、どのくらいの温度と時間が目安になるのでしょうか?

「温度は、お風呂より少し熱めの43度くらいがオススメです。お湯が冷めないように差し湯をしながら20分ほど浸かりましょう。これだけで体に負担をかけることなく、体の中心部分の体温が0.2~0.3度ほど上昇し、全身に温かい血液がめぐりますよ」

早坂先生によれば、入浴中ならシャワーとの併用も◎。バスタブに10~20センチ程度のお湯を張って、足だけ浸かりながらシャワーを浴びましょう。

「手足などの末端を温めると、副交感神経が優位になるため、リラックス効果が期待できます。就寝前のタイミングは眠りにつきやすくなりますよ」

温まった状態を持続させるポイント

では、足湯の効果を高めるポイントはあるのでしょうか?

「手軽なのは炭酸ガス系入浴剤です。血管が拡張して皮膚の血流が促進されるので、より循環効率が高まり、温浴効果がぐっとアップします。また、足湯を終えたら、湯冷めしないようにしっかりと水滴をふき取るのをお忘れなく。保湿も兼ねて、クリームを塗りながら足裏をマッサージしたり、靴下を着用したりするとよいでしょう」

もちろん通常の入浴剤のほか、食塩などを使ってもOK。お好みのアロマオイルなどを数滴たらすのも効果的。せっかく温まった状態をキープできるように、アフターケアも丁寧に行いましょう。

足湯を行う際の注意点

「足湯にあまり長時間浸かっていると、全身浴と同じように動悸がしたり、のぼせたような症状が出たりしてしまうこともあります。そういった場合はすぐに足湯を中止してください。足湯も入浴の一種なので、前後の水分補給もしっかりと行いましょう」

テレビを見ながらでも読書をしながらでも、自分の好きなタイミングで気軽に取り入れられるのが足湯。足元を温めて、めぐりのよい体を目指しましょう。

取材協力:東京都市大学人間科学部教授 博士(医学)温泉療法専門医 早坂信哉先生

宮城県出身。1993年自治医科大学医学部卒業後、地域医療に従事。
2002年同大学院修了、博士(医学)。その後、浜松医科大学准教授、大東文化大学教授 などを経て2015年東京都市大学人間科学部教授(現職)。入浴や温泉と健康の関係に詳しく、「世界一受けたい授業」「ホンマでっか!?TV」「林修の今でしょ講座」ほか、テレビ番組に出演多数。著書は『たった1℃が体を変える ほんとうに健康になる入浴法」(角川フォレスタ)など。

公式サイト

この記事に関するカテゴリ