外の暑さと冷房の効いた涼しい室内で、まだまだ温度差が厳しいこの時期。冷え性が原因で体調を崩す方も多いのではないでしょうか? そこで今回は、足痩せ・部分痩せ専門サロン「Belliza(ベリーザ) 表参道店」の山崎美緑さんに、冷え性に効くマッサージを伺いました。
そもそも、気温が高い季節でも冷え性になるのはどうしてでしょうか?
「冷え性とは、血液が体内に循環されずに手足が冷えてしまう状態で、肩こりや腰痛、むくみなどの原因にもなります。女性が夏でも血行不良になる具体的な理由は以下の通りです」
「冷たい飲みものを大量に飲むと、胃腸から体を冷やしてしまうことに。内臓の冷えによって、血行不良につながります。また、飲み物だけではなく食事も要注意。たとえば、野菜は体によい食材ですが、生野菜は冷えのもと。温かいメニューを取り入れて、体を冷やさないよう心がけてください」
「男性に比べて女性に冷え性が多い理由の一つに、筋肉量が少ない点が挙げられます。筋肉の働きが弱いと、血液を体中に送る力が足りず、冷え性になりやすいのです。日頃から階段を使うなど、適度な運動を心がけてくださいね。また、硬直した筋肉では血液の循環が悪くなるので、柔軟性も必要です。しっかりと運動した後には、ストレッチをして筋肉をほぐしましょう」
「過度な食事制限をすると基礎代謝が下がります。これによって、内臓の活動や体温の保持などを行うために必要なエネルギーが足りなくなるため、体内で熱を生み出すことができず冷え性につながります」
そのほかにも、月経によって体内の血液が不足する場合や自律神経の乱れから冷え性になるケースも。
では、いよいよオフィスでも手軽にできる冷え性対策のマッサージ方法を教えてください!
「血行不良になりやすい箇所は、足先と肩甲骨です。そこを意識したマッサージを行って血液の循環を促しましょう」
1:築賓(ちくひん)のツボを押して体を温める
「ふくらはぎの内側に『築賓(ちくひん)』と呼ばれるツボがあります。ここは腎臓の働きを促す場所です。腎臓は血液中のいらない水分や老廃物を体外に出す働きを持っています。『築賓』を親指で“痛気持ちいい”強さでぐっと押しましょう」
「その後、足首から膝に向かって骨に沿うように足の筋肉をもみほぐします。これにより血液の循環を促します」
2:肩甲骨を回して肩こりを改善
「次に肩甲骨を回しましょう。左右のひじを曲げ、指先を肩に置きます。そのポーズのまま、ひじが体の横で大きな円を描くように、前から後ろへぐるりと回します。このとき、肩甲骨が動くのを意識しましょう。あまり力を入れすぎず、大きく回すのがポイントです」
電車に乗ると冷房が強く、帰宅途中にドッと疲れてしまう人も多いですよね。家に帰ってからオススメの過ごし方はありますか?
「好きな音楽をかけながら、湯船に浸かってみてはいかがでしょうか? 体が温まったら足をマッサージしてさらにポカポカになりましょう」
1:体力回復のツボ「勇泉(ゆうせん)」を押す
「足の指を曲げ、くぼんだあたりの足裏のツボを『勇泉』と呼びます。ここを刺激することで、体を温める効果があります」
「ストレッチをすればさらに温め効果アップ。『勇泉』を両手で押しながら片足を持ち上げます。アキレス腱をのばすことを意識しながら行いましょう」
山崎さんによれば、自宅では何よりリラックスできる環境をつくることも大切とのこと。自律神経を落ち着かせることで、冷え性が改善されることもあるそう。日々のマッサージやストレッチとともに、規則正しい生活を心がけてみてはいかがでしょうか。
文京学院大学理学療法学科卒業後「Belliza」に入社。お客さまが安心して通えるアットホームなサロンで、足痩せ、むくみ、冷え性を改善する施術を担当。