女性を悩ます片頭痛は生活習慣と食生活で改善! ~生活習慣編~

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ウレハダ編集部

女性を悩ます片頭痛は生活習慣と食生活で改善! ~生活習慣編~

多くの人が悩まされている、厄介な片頭痛。ひどいときはズキズキとした痛みに加えて吐き気をもよおしたり、仕事も手につかなくなったり、数日続いたりすることもあると聞きます。そんな症状が定期的に、しかも突然やってくるなんて、辛すぎますよね。

片頭痛の原因や対処方法を、マオクリニックの岡田昌子院長にお聞きしました。片頭痛を改善するためには、生活習慣と食生活の見直しがポイントだそうです! 今回は、生活習慣についてご紹介します。

女性に多い片頭痛、どうして起こるの?

片頭痛は男性より女性のほうが多く、その症状や痛みは個人差が大きいそうです。その理由とは?

「頭蓋骨の血管が広がって炎症が起こると、片頭痛が発生します。血管の周辺にある三叉(さんさ)神経が刺激されて痛みを感じます。血管が広がる原因はストレスや疲労、生理による女性ホルモンの変動など、さまざまな理由が考えられるので、特定しづらいため治療が難しいのです」

片頭痛は遺伝の影響も大きい?

10代前半くらいから頻繁に頭痛を起こす、いわゆる「頭痛持ち」と呼ばれる人もいます。こうした人は親や祖父母も同様のことが多いように感じますが、遺伝の影響は考えられるのでしょうか?

「両親のどちらかが頭痛持ちだと50%の確率で片頭痛持ちに、両親ともに頭痛持ちの場合は70%程度の確率で発症します。また、隔世遺伝も考えられます。ただし、遺伝的な要因よりも、生活習慣が影響していることのほうが多いと思います」

片頭痛を起こしやすい生活習慣とは?

ストレスや疲労、女性ホルモンの変動による原因以外で多い、片頭痛を発症しやすい生活習慣の傾向について、教えてもらいました。

不規則な生活

「不規則な生活をしている人は、自律神経の乱れから片頭痛を引き起こすことがあります。規則正しい生活を心がけましょう。休日だからといってダラダラしすぎるのはよくありません」

ストレス過多も要因となるので、リラックスすることは大切。でも、昼夜逆転といった極端なことは避け、日中に適度にくつろげる工夫をしましょう。

薬の飲み過ぎ

「片頭痛かな?」と思ったらすぐに薬を服用していませんか? 薬の乱用が新たな頭痛を招くこともあるようです…。

「過去に酷い片頭痛を経験すると、その痛みが怖くてすぐに薬を飲む人がいます。しかし、あまり乱用すると『薬剤誘発性頭痛』になることも。これは薬に頼りすぎたため、脳が少しの痛みでも過剰に反応するようになってしまうことから起こる頭痛です」

もし薬剤誘発性頭痛を発症したら、どう対処すればいいでしょうか?

「まずは薬の服用回数をおさえましょう。それと平行して生活日記をつけることをオススメします。片頭痛の改善は生活習慣の見直しがカギです。まずは『自分がいつ片頭痛を起こしやすいか』を知るために簡単な日記をつけましょう。片頭痛が起こるきっかけが分かれば、むやみに薬を飲まなくても改善できますよ」

生活日記をつけてみよう

日記に書くポイントは次の6つだそうです。

●睡眠時間、睡眠の質
●どんな症状・痛みだったか
●頭痛が起こった時間帯はいつか
●その日の天気や気温
●その日の食事内容
●生理周期(生理の開始と終わりの日程など)

「1カ月ほど続けると原因が見えてきます。たとえば生理前に多いようならPMS(月経前症候群)が挙げられます。この場合、PMSを改善する工夫をすれば、おのずと片頭痛も起きにくくなることがあります。曇りの日や台風が近くなると決まって頭痛がする人は、気圧の変化が原因だと考えられます。また痛みは客観的判断が難しいもの。生活日記をつけておけば、病院でも具体的な症状や回数、スパンを伝えられるので、適切な処置を受けやすいです」

自分の原因を知ることが重要ですね。慢性的な片頭痛に悩まされている人は、生活日記で生活習慣の見直しを始めてみてはいかがでしょうか。

取材協力: マオクリニック 院長 岡田昌子先生

東京女子医科大学卒業後、同大学院卒業。東京女子医大病院、山王病院、聖路加国際病院予防医療センター勤務を経て開業。医学博士・内科医、日本内科学会認定内科医、日本アロマセラピー学会認定医、日本抗加齢医学会専門医といったさまざまな資格を持ち、診療内容は一般内科、皮膚科、美容医療と多岐にわたる。

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