食材やマッサージで予防! 毛髪診断士が教える白髪ケア

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ウレハダ編集部

食材やマッサージで予防! 毛髪診断士が教える白髪ケア

年齢とともに増え続ける白髪。何度染めてもすぐに目立ってきますし、1本あるだけでも老けて見えやすいので、「もう生えないで!」「増やさないためにはどうしたらいいの?」とお悩みの方も多いのではないでしょうか?

そこで今すぐ始めたい白髪ケアについて、毛髪診断士・漢方美容家の余慶尚美さんに教えてもらいました。

髪は、インナーケアができているかを映す鏡

「漢方の世界では、髪は『血余(けつよ)』と呼ばれ、栄養分である血液の余り、つまり血液の一部だと考えられています。これは、体に栄養をめぐらせる血液が豊かであれば、美しい髪が維持できるということ。髪は、きちんとインナーケアができているかを映す鏡といえます」

実は、髪はもともと真っ白なもの。それがメラニン色素によって黒くなるのだそうです。

「メラニンは、アミノ酸の一種である『チロシン』が『チロシナーゼ』と呼ばれる酵素と反応して作られます。このメラニンを作るのが『メラノサイト』という細胞です」

メラノサイトに充分に栄養が供給されないと、メラニンを作るチロシナーゼの働きが鈍くなり、白髪になってしまうそう。また、ストレスや睡眠不足、運動不足、自律神経の乱れなどによって毛細血管が収縮してしまうと、髪に十分な栄養が行き渡らなくなって、白髪の原因に…。

生活の中でできる白髪対策

白髪対策には、血のめぐりを良くし、食生活を改善することが必須だということがわかりました。具体的にどのようなことに気をつければよいのでしょうか?

「チロシンや、チロシンの働きを活性化させるミネラルや銅イオンを多く含む食べ物を取り入れたり、マッサージなどで頭皮の血流を促すことで、白髪の予防や改善が期待できます」と余慶さん。

それでは、白髪ケアにオススメの食べ物やマッサージ法などをご紹介します。

白髪予防にはチロシンと銅イオンが豊富な食材を

【チロシンを含む食材】

●ヨーグルト、チーズなど乳製品
●ナッツ
●かつお節

【銅イオンを含む食材】

●牛レバー
●桜エビ、干しエビなど甲殻類
●昆布

クルミ、レーズン、クコは白髪ケアのマスト食材

続いて、薬膳や漢方の観点からオススメの食材も教えてもらいました。

「黒ごまや黒豆などの黒い食材はアンチエイジングに効果的です。そのほか、クルミやレーズン、クコの実も積極的に摂取したいですね」

若返りのビタミンと言われるビタミンE、白髪の発生を抑えると言われる銅ミネラルが豊富なクルミは、薬膳では体を内側から温めてくれる優秀な食材です。また、レーズンは鉄分豊富で血を補う力に優れ、クコの実はエイジングケアによいといわれているため、3種類セットで食べるのが◎。

マッサージやストレッチで血流UP!

白髪予防には、マッサージとストレッチを組み合わせて、血流を良くするのも効果的です。

「『かっさプレート』などを使って、後頭部や側頭部、首の後ろまで頭全体をマッサージします。あわせて、全身の血流を促すためにストレッチをしましょう。肩甲骨辺りのめぐりを意識してください。また耳を引っ張ると一気に血流がアップしますよ」

市販のシャンプーも上手に使って

「最近は、チロシンに作用して黒色メラニンを作る『チロシナーゼ酵素』を活性化させるシャンプーが市販されています。また、漢方で黒髪を再生させると考えられている『何首烏(かしゅう)』や『当帰(とうき)』などの生薬も有名です。このような成分が入ったヘアケア用品も、お好みで試してみてください」

白髪ケアは体の内側から改善する方法もたくさんあるんですね。白髪は早め早めのケアが大切。さっそく今日から始めてみましょう!

取材協力:美容コンサルタント・漢方美容家&薬膳料理研究家 余慶尚美さん

国際薬膳師・漢方養生指導士・毛髪診断士。広告代理店、外資系企業にて勤務当時に自身が重い体調不調に悩んだことから、ココロとカラダの両面をケアする「巡り」に着目。2007年よりリンパドレナージュサロン「Flow」を経て、美巡和漢サロンを白金高輪にて主宰。また、講演セミナーや執筆活動、美容や健康に関わる製品サービスなどの企画監修、プロデュースを手掛けるなど美容コンサルタントとしても幅広く活躍中。

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