美髪のために意識したい！　頭皮のターンオーバーを促す方法

シャンプーを変えてもヘアケアをしっかり行っても髪が傷んだまま…。それはもしかしたら頭皮のターンオーバーの低下によるトラブルが原因かもしれません。頭皮のターンオーバーについて、南青山の美容院「CLARICA&STRAMA（クラリカ アンド ストラマ）」のトップデザイナーである高橋唯子さんにお聞きしました！

頭皮のターンオーバーとは？

そもそもターンオーバーとは、新陳代謝のこと。肌の場合は、皮膚細胞の生まれ変わりのサイクルを指し、ターンオーバーが低下すると肌の再生が滞り、シワやシミなど肌荒れにつながります。これが頭皮にも関係しているのだとか…？

「頭皮も肌とつながっていますから、基本的なことは同じです。頭皮の正常なターンオーバーも肌と同様に28日前後といわれていて、このサイクルが早くても遅くてもトラブルを招きやすくなります。20歳をピークにこのサイクルは遅くなっていきますから、加齢とともに頭皮トラブルも起こりやすくなりますね」

具体的にはどういったトラブルがあるのでしょうか？

「ターンオーバーが遅れると、角層がどんどん厚くなり、透明感が失われて髪の表面にザラつきが見られるようになります。急にフケが大量に発生したり、脂っぽくなったり、乾燥でかゆみを感じたりする状態が起こったら、ターンオーバーの乱れが考えられます」

頭皮のターンオーバーを正しく保つためのケア方法とは？

ターンオーバーの乱れによる肌トラブルと似ている点が多いですが、肌と同じケアを頭皮にはできませんよね。頭皮のケア方法はどうすればいいのでしょうか？

●代謝を促進させる

「まずは肌同様に、代謝を促進させることを意識してください。代謝が活発な時間帯は22時～深夜2時といわれていますから、この時間帯に睡眠を取って体を休めるようにしましょう。スポーツやランニングといった汗をかくようなハードな運動や食事をすると、エネルギーを消費して代謝を阻害してしまうので、この時間はなるべく避けたいですね」

●シャワーはぬるま湯で

「高温で洗うと頭皮の乾燥の原因になります。36～38度くらいのぬるま湯で洗うのがベスト。シャンプーをつける前にたっぷりのお湯で埃や整髪剤を落としましょう。その後に手のひらで十分に泡立てたシャンプーを頭皮につけてください。乾燥が気になる人は洗浄力が強すぎるシャンプーは避けて、指の腹で優しく洗うようにしましょう。また洗いすぎはNG。1日1度が適度な回数です。また、寒い時期はシャワーの温度を高くしてしまいがち。その場合は先に湯船で体を温めてから、ぬるめのシャワーでシャンプーをするといいと思います」

●紫外線から頭皮を守る

「これからの時期、特に気をつけたいのが紫外線です。頭皮に紫外線が当たると、ダメージを修復しようとターンオーバーが早くなりすぎてしまい、トラブルの原因となります。夏に向けてどんどん紫外線量が多くなりますから、帽子や日傘で頭皮を守ってあげましょう」

●食事で抗酸化力をUP！

「体内に取り込まれた酸素の一部は、細菌やウイルスから身を守るために生成される活性酸素となります。本来は体にとって有効なものですが、過剰に分泌されると老化を早める原因にもなります。この活性酸素を抑制するのが『抗酸化力』と呼ばれるものです。この抗酸化力は頭皮にも有効で、乱れたターンオーバーを正常にしてくれる働きがあります」

体の内側から、ターンオーバーを促すには？

頭皮のためにも体内の抗酸化力を高めるには、食生活の改善が一番！　主にビタミン類、フィトケミカルといった栄養成分を摂取するとよいそうです。

【ビタミン類】

●ビタミンE（アーモンド、うなぎ、たらこ、かぼちゃ、アボガド）
●B-カロチン（ビタミンA） （モロヘイヤ、にんじん、ほうれん草、のり、わかめ）
●ビタミンB2（レバー、卵、納豆）
●ビタミンC（アセロラ、レモン、ピーマン、パセリ、ブロッコリー）

【ミネラル類】

●セレン（しらす、いわし、カキ）

【フィトケミカル】

●ポリフェノール（赤ワイン、緑茶、黒大豆、ごま、タマネギ、カカオ）

以上の食品は頭皮のターンオーバーはもちろん、生えてくる髪にもいい影響を与えてくれるそう。普段の食事に積極的に取り入れていきましょう。

髪は全体の印象を左右する重要なポイント。肌が完璧でも髪が傷んでいると老けて見られがちです。頭皮のターンオーバーを整えて、艶のあるきれいな髪を保ちましょう！