美しい肌を保つには、良質な睡眠を取ることが欠かせません。ぐっすり眠るために、自分に合った枕を選んでみませんか? 今回は寝具メーカー東京西川の杉原桃菜さんに、枕の選び方を伺いました。
「合わない枕で寝ていると、疲労が取れずに眠りが浅くなる可能性があります。すると、目の下にクマができたり肌荒れの原因になったりすることも…」
体に合わない枕は、やはり健康にも影響が及ぶのですね…。杉原さんによれば、枕の高さが美容にも深く関係しているそうです。
「高すぎる枕を使うと、首が圧迫されてシワができやすくなります。また、枕を使わないで寝ると首に力がかかり、肩こりになることも…。適切な高さの枕を使うのが大切です」
では、実際に自分に合う枕はどのように選べばよいのでしょうか? ポイントを伺いました。
「理想の枕は、首筋の隙間を自然に埋めることができるもの。中央にくぼみがあり、後頭部が安定するものがオススメ。人によって合う枕は異なります。枕を購入する際は、実際に店頭で試してみることが大切です」
「枕は端から端まで、ゆったりと使えるものがベスト。寝返りしても頭が落ちず、肩先までしっかり支えられる、横幅60センチ以上、奥行き40センチ以上のものがオススメです。形は中央部分が低く、両サイドが高めの立体的な枕が理想的です」
「まっすぐ立った姿勢を、寝ている間もキープできる自然な高さのものを選びましょう。顎が上がってしまうような低い枕だと、口が開きやすくいびきの原因にも。できれば、実際に横になって、あおむけと横向きの状態それぞれの高さをチェックしてください」
「枕の素材は好みの感触のものを選びましょう。リラックスできるかがポイントです。素材も必ず店頭で試してみましょう。また、寝返りがしやすいかどうかも大切。柔らかな寝心地がいい方は、ウレタンやわたがオススメです。暑がりの方は通気性がよく、洗濯できるパイプ素材を選ぶと衛生的ですよ」
枕を使うときには枕カバーが欠かせません。どのようにお手入れするといいのでしょうか?
「枕カバーには、汗や皮脂、フケなどが付着しやすく、最も汚れやすいアイテムの1つです。肌のために、2~3日に1度は洗濯しましょう。夏は汗をかきやすいので、できるだけ毎日交換してくださいね」
杉原さんによれば、カバーの素材は吸収性に優れた天然繊維がいいとのこと。なかでもシルクは、肌の保湿作用と抗酸化作用を持つタンパク質「セリシン」で構成されているため、美肌効果が期待できます。また、レーヨンが含まれているカバーは、肌触りが柔らかく、デリケートな肌にもオススメです。
自分に合った枕を見つけて、快適な睡眠環境をつくってみてはいかがでしょうか?
東京西川・日本睡眠科学研究所認定のスリープマスター。社内では主に販売員教育などを担当しているほか、自ら眠りのアドバイザーとして全国で眠りのメカニズムに関するセミナーや、寝具選びのコンサルティング、快適な睡眠環境づくりのアドバイスを行う。テレビ・ラジオ・雑誌などでも幅広く活躍。確かな知識と情熱で、プロのアスリートからの信頼も厚い。