電車の窓や外出先でのお手洗いの鏡などに映る「気の抜けた状態の顔」が、思っていたよりたるんでいたら…ショックですよね。できれば、一瞬でたるみを引き上げたい!
そんなとき、なんと片耳を引っ張るだけでできるリフトアップ方法があるそうです。今回は「割り箸ワーク」でもフェイスラインに効く方法を教えてくれた、ボディーワーカーの藤本靖さんに、顔のたるみを解消する方法を教えてもらいました。
なぜ、耳を引っ張るだけで、たるみ解消につながるのでしょうか?
「皮膚の下には全身を覆う筋膜と呼ばれる筋肉の膜があるのですが、加齢やパソコン、スマホ利用時の姿勢など生活の癖によって、顔部分の筋膜が縮こまってしまうと、フェイスラインの皮膚にたるみが生じます。そこで、耳を後ろに引っ張って筋膜を伸ばすことで、こめかみのあたりが引き上げられ、アゴから首すじ周りの筋膜が伸びて、リフトアップにつながります」
藤本さんに教えてもらった方法は簡単! 左右それぞれの手を使って、片耳ずつ引っ張っていきます。
各方向に引っ張りやすいように、指の位置を微調整してもよいそう。この手順で右耳を試してみたら、目尻や口角がキュッと上がった印象に。鏡を見た時の習慣づけにすると、すっきりしたフェイスラインをキープできそうです!
「時間が取れる場合は、体の側面を下にして横になった状態でこのワークをおこなうと、不要な全身の緊張が取れるためさらに効果的です」
横になってワークをする時には、首の下に枕やクッションを置いて、首がまっすぐの位置になるように調整を。さらに、体を安定させるために膝にクッションを挟むとよいのだとか。
「右側が終わったら、体勢を変えて左側も試してみてください。筋膜に働きかけるときは、まず片方のみおこなってから、動かした側と動かしていない側の違いを感じることが大切です。人の体は、左右差ができると脳が違いを認識して、より正しい方に状態を戻そうとします。縮んだ状態と伸びた状態を両方とも体感すると、体自身がみずから差を調整して縮んだ筋膜が伸びようとするからです」
エステに行かなくても簡単に顔のたるみが改善できるなんて! ワークを習慣づけると、リストアップした状態の持続時間が長くなるそうなので、毎日欠かさず続けていきたいです。
兵庫県出身。東京大学経済学部卒業後、政府系国際金融機関で政府開発援助(ODA)の業務に関わる。その後、東京大学大学院で身体教育学を専攻し、脳のシステムや心と身体の関係について研究。米国Rolf Institute認定ロルファー、ソマティック・エクスペリエンス認定プラクティショナー。著書に『感じる力をとり戻しココロとカラダをシュッとさせる方法 わりばし&輪ゴムのワークが効く!』(マガジンハウス)など。
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