ダイエット中の人は、間食は「太る元」と思いがち。どうしても甘いものをおやつに食べるイメージがあるので、すべての間食が悪いことだと考えてしまいますが、食べるものとタイミングに気をつければ、体にとって良いこともあるそうです! 一体どのようなことに気をつければよいのでしょうか?
今回は、パーソナルインストラクター兼ヨガデザイナーの松尾伊津香さんに、ダイエット効果を高める間食の方法について教えてもらいました。
「間食は体にとって決して悪いことではありません。3食で摂取できていないものを補う目的であれば、間食は大切です」
例えば、一日に必要な量のビタミンやミネラルは食事からは摂取しにくいため、間食で補うのが良いとのこと。また、意外にも適切な間食にはダイエット効果が期待できるそう。
「空腹時にパンやスイーツなどの糖質を摂取すると、血糖値が急上昇してインスリンが多く分泌され、脂肪がつきやすくなります。しかし、間食で適度な糖質を補給する分には、空腹を避けられ、血糖値を一定に保つことができるので、普通に食べるよりも脂肪はつきにくくなりますよ」
間食をするのに最適なタイミングを教えてください!
「胃の中のものが消化される、食後2~3時間ごろがベストです。例えば、お昼ご飯を12時、夜ご飯が20時の場合には、我慢せずに16時に間食の時間を取りましょう。その方のライフスタイルによって、前もって間食をする時間を決めておくことが大切です」
時間を決めておくと、惰性で食べることがなくなり、食べすぎを抑えることができるそう。
「ただし、間食で危険なのは『たくさん食べてお腹を満足させてしまおう』という考え方です。そうならないために、普段の3食のときは無意識に食べものを口に運ばずに、舌先に食べものをあてること。そうすると、食事をしっかりと味わうことができ、普段より満足感が増すはずです」
では、つい間食をしてしまう人の場合、どんなものを選べばよいのでしょうか? 松尾さんにおすすめを教えてもらいました。
「ドライフルーツもよいですが、生のフルーツは、より水分と糖分の割合が高く、腹持ちがよいのが特徴です。最近ではコンビニにも売られており、手軽に食べられて安いのでグレープフルーツやリンゴは特にオススメです」
「ナッツには、ミネラルやビタミンEが豊富なので、通常の食事で十分に摂取できていないときは間食から摂りましょう。また、ナッツの中でも、くるみにはオメガ3脂肪酸というオイルが含まれており、コレステロールや中性脂肪を下げる効果があります。なお、カシューナッツやピーナッツは糖質が高めなので、間食時も食べすぎには注意しましょう」
「食物繊維が豊富で、カロリーが低い食品です。また甘みがあるので、甘いものを欲したときはチョコレートやスナック菓子ではなく、寒天ゼリーを選びましょう」
松尾さんによると、間食は1回につき150~200kcalが目安とのこと。一方、間食に適さないものはありますか?
「コンビニで間食のときに買いがちな菓子パンは、カロリーも糖質も高く、食べてもお腹が満足しにくいため、避けましょう。また、ダイエット効果があると思われがちなシリアルバーには砂糖が多く含まれている製品も多いので、注意が必要です。パッケージに書かれた原材料で、最初の3つ目までに砂糖が含まれていないものがよいでしょう」
上手に取り入れれば、足りない栄養素を補えて、空腹を満たし、血糖値の急上昇を避けられる「間食」。つい甘いものに手が伸びてしまう人は、食べるものを工夫することで、健康にもダイエットにも効果的な間食方法を覚えましょう!
1000人以上のダイエット指導を元に食事と運動だけでなく、ライフスタイルやメンタルヘルスにも合わせたダイエット指導を行っている。『一生太らない魔法の食欲鎮静術』(クロスメディア・パブリッシング)著者。ベストボディジャパン「ミスター&ミスモデルジャパン 日本大会 2016」第3位。松尾さん自身がダイエットの悩みに答える「ヨガから学ぶダイエット」は読者1600人を超える。
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