【和装・着物のマナー集】大人の女性を美しく見せる所作

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ウレハダ編集部

【和装・着物のマナー集】大人の女性を美しく見せる所作

着物を身にまとっている女性には、凛とした美しさを感じます。ただし、洋服とは構造が大きく異なるので、普段どおりの動きをすると着崩れてしまったり、お行儀が悪く見えてしまったりすることも。

そこで、大人の女性として身に付けておきたい、着物姿を美しく見せる所作や立ち振る舞いについて、ハクビ京都きもの学院の総院長・大塚純子先生に教えてもらいました。

大股歩きはNG!裾の着崩れを防いでおしとやかに

着物は布地を折りたたみながら体にまとって、腰や胸の下あたりを紐で固定することで着付けをします。そのため、大きな動きをすると着崩れが発生してしまいます。

「特に裾の着崩れは直すのが難しい場所なので、歩くときには歩幅を狭くして小股で歩くとよいでしょう。無理な姿勢は襟元がゆがむきっかけになるので、大きな荷物などを持たないようにすることもポイント。バッグは片手で楽に持てる大きさを選ぶと、上品に見えますよ」

階段を上るときは脚が見えないように注意!

着物を着ている状態で階段などの段差を上ると、裾が大きく割れて脚が見えてしまうことがあります。

「段差があるところや混雑している場所では、右腰の上前(上部の身頃)を右手で軽くつまんで歩くと楽ですよ。脚周りに余裕ができるので歩きやすくなります。しかし、上げすぎるとはしたなく見えるので、足袋(たび)が見えるくらいにとどめておきましょう」

■袂を制する者は着物を制する!

「和服の袖についている、袋状の部分を袂(たもと)と呼びます。電車に乗ってつり革をつかんだり、高い場所にある物を取ったりするときは、反対側の手で袖口を軽く押さえましょう。二の腕まで丸見えになるのを防ぐことができます。食事中にテーブル中央の物を取るような場面も、袂を押さえることで着物を汚してしまうのを防げますよ」

この袖口を気にする所作は、洋装でも有効だそう。確かに、片手で袖を押さえながら物を取る仕草は、とてもエレガントに見えますね!

また、「着物はもちろん、洋服のときも懐紙(かいし)を持ち歩いていると品がよく見えます」と大塚先生。懐紙とは、お茶席などで用いられる柔らかい和紙のこと。数百円程度で季節の柄や文様が楽しめるので、着物デビューに先駆けて、日頃から懐紙を持ち歩いてみるのも素敵ですね。

取材協力:ハクビ京都きもの学院 総院長 大塚純子先生

関東を中心とした16校600名の講師陣のリーダーとして後継者を育成。また、きもの教育の普及にも幅広く活躍。特定非営利活動法人(NPO)和装教育国民推進会議で中学校での和装教育支援、王朝装束の着装技術・知識の継承にも尽力している。

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