いつも、当たり前のように使っている「お箸」。自然と毎日手にするものですが、品よく扱えている自信はありますか? 美しく食事のできる女性を目指したいものですよね。今回はマナースクール「ライビウム」代表の諏内えみさんに、正しい箸づかいのルールと美しく食事をするコツについて教えてもらいました。
「食事をする際の箸の持ち方は一般的に浸透していると思いますが、箸を手に取る際にも持ち方のルールがあります」
箸を置く場合にはこの逆で、「箸の下から左手を添え、右手で箸の上側から中心を持ち上げ、箸置に戻す」という動作になるそう。
「『箸先5分、長くて1寸』という言葉をご存じですか? これはきれいな箸の使い方として、箸先の1.5センチ(最長でも倍の3センチ)のみを使って食べるという意味で、昔から伝わる箸づかいの作法を伝える内容です。箸先の多くを汚すほど、美しくないとされてきました」
おなかが空いているときなど、特に箸先だけで食事をするのは難しい気もしますが、それがエレガントに食事をするコツなのですね…。
「勢いに任せて食事をしない、つまり自分の姿をコントロールできることが品のよさにつながります。いきなり3センチしか使わないようにするのは、最初は難しいかもしれませんが、意識をすることで少しずつ食事姿が見違えてきますよ」
飲食店で料理をシェアするときについやってしまいがちな「逆さ箸」。マナーの観点だけでなく手で持つ部分で食べ物を触ることになるので、衛生的にもNGだと諏内さんは言います。直箸に抵抗がある場面では、別に取箸をお願いするようにしましょう。
「また、箸置きが用意されているにもかかわらず、食器のふちに箸を渡す『渡し箸』をするのはお行儀が悪く見えます。さらに箸袋で箸置きを折るなら、シンプルな織り方であれば問題ありません。しかし、長く箸袋に触れて凝った織り方をするのは、口に触れる箸先を載せるという観点から考えると、避けた方がいいでしょう」
せっかくの美味しい食事を楽しむためにも、正しく箸が使える女性になりたいですね。少しずつ意識をしながら、食事姿も美しい女性を目指しましょう!
AllAbout暮らしのマナーガイド。映画やドラマでの女優へのエレガント所作指導をはじめ、TVや雑誌などメディア出演も多数。
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