日本人として改めて知っておきたい! 「正しいお辞儀」のお作法

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ウレハダ編集部

日本人として改めて知っておきたい! 「正しいお辞儀」のお作法

日常やビジネスシーンで、何気なくしているお辞儀。本来は正しい姿勢や体を倒す角度も決まっていると聞いたことがあります。品のある、キレイなお辞儀ができる女性を目指したいですよね。

今回は、日本ウォーキングセラピスト協会代表理事でウォーキングトレーナーの長坂靖子さんに、正しいお辞儀のルールと注意ポイント、美しい姿勢に見えるコツについて教えてもらいました。

正しいお辞儀ってどういうもの?

「まず、お辞儀には3種類あります。それぞれの違いは以下のようになります」

  1. 最敬礼…45度体を傾ける深いお辞儀。目上の相手や謝罪、冠婚葬祭の場で行われる
  2. 一般的なお辞儀…30度腰を曲げるお辞儀で、ビジネス上では最も一般的
  3. 会釈…15度体を倒すお辞儀。人とすれ違うときなどに行う軽い挨拶

会釈はビジネスシーンでもおこなわれるため、世界共通のイメージがありますが、ヨーロッパの国々やアメリカなどの欧米諸国では、舞踏会や宗教上の作法としておこなわれることが多かったのだとか。確かにドレスを着た女性が、軽く裾を持ち上げて会釈をしているイメージがありますね。

「日本ではもともと、畳に手をついて頭を下げる形式でしたが、ビジネスシーンの変化に合わせて男性は体の横に手を置き、女性は体の前で手をクロスさせた状態で頭を下げる方法が主流になりました」と長坂さん。時代によって求められる姿勢が変わっていったのですね!

お辞儀がきれいな女性になるには?

姿勢良く、所作が丁寧な女性はそれだけで魅力的に見えるもの。お辞儀をしている姿をきれいに見せるコツはあるのでしょうか?

「お辞儀はよい姿勢でおこなうことが大切。体を傾けるだけなので、一見簡単そうに見える動作ですが、正しい姿勢で立った状態から上半身を倒すのが、お辞儀をキレイに見せる一番のポイントです。体の片側にだけ重心がかかっているような立ち方では、正しいお辞儀はできません」

まず、そもそも日頃の生活態度が重要だと長坂さんは言います。

「どんなにその場だけお辞儀をキレイにしても、普段の態度が雑だったら相手の心を動かすことはできません。まず、挨拶をする言葉遣いを丁寧にすること。そして、日ごろからピンと伸びたよい姿勢を保つように心がけましょう」

首だけ倒さず、腰から折り曲げてお辞儀する!

そのうえで、お辞儀をするときは首だけチョコンと前に倒さないように注意!

「特に女性の場合、体を倒す際に首だけを前に倒してしまうことが多いです。腹筋を意識しながら、背筋を伸ばしたまま腰から体を倒します。また、左右の肩の位置が常に一直線になるように気をつけると、姿勢がぐっと良くなります。背中を丸めずに、肩・耳・股関節が一直線になるように心がけましょう。それだけで、マナーのよい人に見えますよ」

さらに上級編として、礼(お辞儀)をするときの正しい呼吸法に「礼三息」というルールがあるそうです。息を止めながら上体を倒し、動作を止めて息を吐いたら、息を吸いながら姿勢を戻すという動作をすると、より品がよく見えるのだとか。

“所作をきれいにする”と聞くと難しい印象がありますが、これだけなら簡単にできそうです。さっそく明日から覚えたことを実践して、品のあるお辞儀ができる女性を目指しましょう。

取材協力:日本ウォーキングセラピスト協会 代表理事 長坂靖子さん

青山でウォーキング、マナーなどトータルビューティーのスタジオを経営。著書に『姿勢力』(日本実業出版社)『肩甲骨ダイエット』(青春出版社)など。

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