湿気と暑さでジメジメ、ムシムシ…。不快な毎日を少しでも快適に過ごすために、上手に取り入れたいのがアロマです。抗菌や消臭、防虫など、暮らしに役立つ精油の使い方を、アロマセラピストの橋本裕子さんに伺いました。
「この季節におすすめしたいのは、ペパーミントやローズマリー、ラベンダー、ローズウッドなどスッキリした香りの精油です」
この4種類をはじめ、植物から抽出された精油は、雑菌やカビなどの繁殖を抑える抗菌作用が期待できるものが多いそう。加えて、ペパーミントやローズマリーは思考をクリアに、ラベンダーやローズウッドは嫌なニオイを抑えてくれる効果があるのだとか。
「蒸し暑くて過ごしにくい季節は雑菌やニオイも気になりますし、気分もどんよりしがち…。そんなときは、先ほどご紹介した4種類の精油をルームスプレーやサシェ(匂い袋)にすると、快適な空間づくりに役立ちますよ」
それでは、その具体的な方法をご紹介します。
「気持ちをリフレッシュさせてくれるペパーミントやレモン、ローズマリーのブレンドがオススメです。これにラベンダーまたはローズウッドを数滴プラスすると、香りが甘くなるほかデオドラント効果も期待できます」
<材料>容量:50ml分
●ペパーミント、レモン、ローズマリーの精油:各6滴
●ラベンダー、またはローズウッドの精油:いずれか1種類を2滴
●無水エタノール:20ml
●精製水:30ml
<用意するもの>
●ビーカーなどのガラス容器
●スプレータイプの遮光瓶(50mlサイズ)
<作り方>
1:ガラス容器に、精油と無水エタノールを注ぎ、よく混ぜる。
2:そこに精製水を加えて、さらによく混ぜる。
3:スプレータイプの遮光瓶に、(2)を入れてできあがり。玄関やお部屋にスプレーする。
<ポイント>
※精油は太陽光で変質しやすいので、アロマ用の遮光瓶に入れて作る。
※香りの広がりを重視して、アルコール濃度は高めに。
「重曹は湿気を取ってくれる優秀な素材です。その重曹に精油を含ませて好みの布に入れてサシェに。クローゼットや靴に入れておくと湿気を取ってくれる上に、香りも楽しめます。今回はラベンダーに、パチュリという精油をブレンドします。古来、パチュリは布などの防虫に使われていることで知られています」
<材料>
●重曹:60g
●ラベンダー、パチュリの精油:各10滴~30滴程度(お好みで)
<用意するもの>
●好みの布(靴下などでも可)
●市販のだしパック、またはティーバッグ
●ビニール袋
<作り方>
1:ビニール袋に重曹を入れる。そこにアロマオイルを垂らして、シャカシャカと振りながら、よくなじませる。
2:市販のだしパックやティーパックに(1)の重曹を詰め、好みの布で包めばできあがり。
<ポイント>
※柑橘系の精油は衣類に色がついてしまう可能性があるので、サシェ用にはNG。
※パチュリは香りが残る精油です。加減に気をつけましょう。
アロマデュフューザーなどで香りを楽しむのもいいですが、ほんの少し手を加えるだけで、簡単にルームスプレーやサシェを作れます。慣れてきたら、今回ご紹介した精油にお好みの香りをプラスするのも◎。ただし、手作りしたものは、自己責任で楽しんでくださいね。
毎日の暮らしにオリジナルの香りを取り入れて、蒸し暑い季節を気持ちよく過ごしてみませんか?
アロマテラピー「K's Aroma」主宰、英国IFA認定アロマセラピスト、日本アロマコーディネーター協会(JAA)認定アロマコーディネーターインストラクター。スクール講師を経て開業し、現在は各種団体様への出張講座、サロン、カルチャースクールにてさまざまなアロマ講座を展開中。
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