少しずつ、春の足音が近づいてきました。半袖やノースリーブを着る機会が増える前に、二の腕の太さをどうにかしたい…と焦り初めている方も多いのでは? 二の腕は細くなりにくいイメージがありますが、ヨガのポーズですっきり引き締めることができるそう。
理想的なほっそりとした二の腕を目指したい方向けに、ヨガインストラクターの鈴木靖世さんにおすすめのヨガポーズを教えていただきました。
「二の腕のお悩みで多いのは、腕の下の部分にあるたるみ。“振り袖”と呼ばれるところです。加えて多いのが、二の腕から脇の下にかけてのハミ肉。ブラジャーのベルトの上からはみ出る部分です」と鈴木さん。
鈴木さんのように、余分な肉の少ない、引き締まった美しいラインの二の腕にするにはどうしたらよいのでしょうか?
「二の腕を引き締めるには、肩から肘までの上腕にある筋肉『上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)』を鍛えましょう」
よくアスリートが鍛えている、腕の外側にある上腕二頭筋と比べ、上腕三頭筋は普段の生活では使う機会が少ない筋肉。意識的に動かさないと鍛えられず、たぷたぷとたるんだ二の腕になってしまうそう。しかも上腕三頭筋は腕の約3分の2を占める筋肉なので、ここが衰えて二の腕が太くなると、どんなに上半身が細くても太く見えてしまう、厄介な部位なのです。
でも、鈴木さんいわく「正しく鍛えれば結果が出やすい部位」だとか!
続いて、二の腕から脇の下のハミ肉対策には「前鋸筋(ぜんきょきん)」を鍛えることが重要だそうです。
「『前鋸筋』は、胸郭の外側から肩甲骨の下あたりに伸びる筋肉です。ここを引き締めると、二の腕から脇の下のハミ肉がすっきりしてきます」
二の腕と脇の下のハミ肉に効くヨガポーズを鈴木さんに教えてもらいました!
手のひらと足裏を床に付け、手の指先はつま先のほうに向けます。腰と胸を高く持ち上げて「テーブルトップ(上向きの板のポーズ)」に。腕で床をしっかり押し、約10秒キープします。10秒以上キープできるようであれば、それ以上続けられる範囲でキープします。
このとき、二の腕の下側がプルプルして、筋肉に効いていることを確認しながらおこないましょう。
なお、このように頭を落としてもOKですが、首を反らしすぎると痛める場合もあるので、上級者向けです。
※NGのポイント
肩が上がったり、お尻が下がったりすると二の腕の下側に効きません。水平のテーブルトップになるよう意識しましょう。
うつ伏せの状態から、肘とつま先で体を支えながら、体を持ち上げます。これは「プランク(板のポーズ)」と呼ばれ、床に肘を付いた、腕立て伏せのような状態です。
腕で床をしっかり押し、約10秒キープします。10秒以上キープできるようであれば、それ以上続けられる範囲でキープします。
なお、上のポーズが難しい場合は、簡易版もあるそうです。
1:大きく腕をつき、膝をついてゆるめの四つん這いに。腕はなるべく遠ざけます。
2:肘が外側に開かないように注意しながら、ゆっくりと体を下げて腕立てをします。
※NGのポイント
脇が開いてしまうと肩に負担がかかり、二の腕から肩甲骨には効果がなくなります。
下のように、お腹や肩が抜けると二の腕に効果がありません。お腹や背中、脇はきちんと締めて、上半身を水平に保ちましょう。
今回ご紹介したヨガのポーズは、どれも家で手軽にできるものばかり! 本格的な薄着の季節が来る前に、早めに始めて理想的な二の腕を目指しましょう。
「日本トリセツカラダヨガ協会」会長(トリセツカラダヨガ創設者)、VAJA公認均整術師。幼少の頃からダンスをしていたが、身体は弱く、ボディコントロールがうまくできていなかった。ヨガを始めてその原因が自身の心や生活習慣にあることに気付き、ヨガを実践していく中でその素晴らしさを実感し、インストラクターの道を目指す。日本最大級のホットヨガスタジオ「LAVA」では全米ヨガアライアンスの一部クラスを担当するなど、インストラクターの指導にもあたる。