「良質な睡眠は高級な美容液にも勝る」といわれるほど、睡眠時は肌にとって大切な時間。寝る前の肌のお手入れは頑張っている人は多いと思いますが、眠るときに肌に触れる寝具のケアはしていますか? 清潔な寝具は良質な睡眠のみならず、肌荒れを防ぐために、とても重要なアイテムなのだとか!
清潔な寝具と美肌との関係について、東京西川のスリープマスター・杉原桃菜さんにお聞きしました。
シーツなどの寝具の洗濯は手間がかかるし、そこまで汚れが目立たないのでついつい怠ってしまいがちなのですが、やはり汚れていると肌トラブルにつながるのでしょうか?
「特に毎日使う枕カバーには寝る前にお手入れで使用した化粧水や、寝ている間に剥がれた皮脂汚れなどが付着しています。こうした汚れが残った状態のカバーに肌を密着させていれば、どんなにお手入れをしても肌トラブルの原因のひとつになるのは言うまでもありませんよね。さらに、人は睡眠中にコップ約1杯分もの寝汗をかいています。寝汗や皮脂を吸ったシーツは湿気を含みますから、そのままにしておくとダニの増殖にもつながりかねません」
一見きれいなシーツでも、見えないところではかなりの悪影響が詰まっているようです。
せっかくのお手入れを台なしにしないためにも、シーツは常に衛生的に保ちたいもの。それではシーツの交換目安はどのくらいなのでしょうか?
「枕カバーはできれば毎日、シーツは1週間に一度は交換するようにしてください。これからの暑い時期は汗や皮脂の分泌量が増えますので、もう少しこまめに取り替えたいところですね」
シーツ交換を忘れないように、毎週曜日を決めて洗濯をするとよいそう! 毎日、枕カバーを交換できない場合は、枕にタオルを巻く手もあるとか。もちろんタオルは毎日交換してくださいね。
ちなみに、美肌によいシーツの素材はあるのでしょうか?
「敏感肌の方であれば、コットンやシルクなど天然素材のものを試してみてはいかがでしょうか。シーツの素材を変えることで、悩んでいた肌荒れの改善につながる場合があるかもしれません。また、好きな手触りで素材を選んでもいいと思います。自分好みの素材ならリラックス効果も期待できますし、良質な睡眠にもつながります。夏は吸湿性と発散性に優れた麻素材も心地よいですね」
最近は選べる素材のバリエーションも増えているので、季節の変わり目ごとにシーツを変えてみるのもよいかもしれません。暑い時期、楽しみながらシーツ選びをしてみましょう!
東京西川・日本睡眠科学研究所認定のスリープマスター。社内では主に販売員教育などを担当しているほか、自ら眠りのアドバイザーとして全国で眠りのメカニズムに関するセミナーや、寝具選びのコンサルティング、快適な睡眠環境づくりのアドバイスを行う。テレビ・ラジオ・雑誌などでも幅広く活躍。確かな知識と情熱で、プロのアスリートからの信頼も厚い。