暦の上では秋ですが、残暑もまだまだ厳しく、汗をかくことも多い時期。そんな時に気になるのがメイク崩れ。毛穴が全開になっていたり目元が真っ黒になっていたり…気付くと汗でメイクがドロドロになってしまっていたという経験があるのでは?
そこで今回は、「汗に強く崩れないスポーツメイク術」の第一人者として活躍するヘアメイクアップアーティストの長井かおりさんに、汗をかいても崩れにくいメイク術を教えてもらいました。
汗でメイクが落ちてしまうのは言わずもがな。ほかにもメイク崩れの原因はあるのでしょうか?
「気温とともに湿度も高い時期は、常に肌がウェットな状態になりがち。湿気による水分が肌にまとわりつくほか、高い気温の中では毛穴が開いて皮脂が盛んに分泌されます。こういったことが原因でメイクが落ちやすくなってしまうのです」
汗はもちろん、湿度や皮脂分泌も注意が必要ですね。長井さんによれば、メイク崩れには見た目以上のデメリットがあるのだとか。
「化粧品と皮脂や汗が混ざり合って、吹き出物や毛穴の黒ずみ、肌の酸化につながってしまう恐れがあります。また、実は皮脂にはニオイもあり、細菌の繁殖の原因にもなりかねません。メイク崩れは衛生面でもマイナス要素が大きいので、崩れやすい時期はしっかりとクレンジングをするのがオススメです」
肌悩みのもとにもなってしまうメイク崩れ。それを防ぐカギは、スキンケアにあるそう。さっそくチェックしてみましょう!
「メイクの土台となる素肌をさっぱりさせておくと、メイクが崩れにくくなると思っている方は少なくなりません。それで化粧水や乳液の量を抑えるなんてことも…。しかし、これは大きな間違いです」
スキンケアの時点で保湿が不十分な肌状態だと、化粧品が付着密着しにくいだけでなく、さらなる乾燥を引き起こす悪循環に陥ってしまうのだそう。
「汗をかくと肌の水分も一緒に蒸発するので、暑い時期は想像以上に乾燥しやすい環境にあります。汗や湿気で肌表面がウェットだからうるおっている感覚になりますが、これはただ湿っているだけ。肌の内側は乾いて過酷な状態と言えます」
長井さんは、「メイク崩れの防止にも素肌にもいいのは、メイク前のスキンケアでしっとりとした肌の状態をつくること」だと言います。
「暑いからといってスキンケアを省くのではなく、化粧水や美容液、乳液をしっかりとつけましょう。肌の状態に合わせて化粧水を2回つけてもOKです。もっちりした肌をつくることで、化粧品がぴったりと密着してメイク崩れが起きにくくなりますよ」
メイク崩れ防止の第一歩としてスキンケアが重要だということがわかりました。次回は、いよいよ本番のメイク術をご紹介します!
雑誌、広告、映像など幅広いジャンルで、モデルや女優のヘアメイクを手がける。 近年、自らもランナーであることから考案した、汗に強く崩れないスポーツメイクに定評があり、 「崩れないメイク」の第一人者としても活躍。著書の『必要なのはコスメではなくテクニック』(ダイヤモンド社)が4万部のヒット。
公式サイト